プロジェクトモードでは,フォームオブジェクトの「標準アクション」にオブジェクト毎のデフォルト値は特に設定されていません。たとえば,新しく作成したタブコントロールは,デベロッパが明示的に設定しない限り,「ページ移動」のボタンにはなりません。これは仕様です。
ビルドしたアプリケーションをアップデートするたびに,データファイルの場所を尋ねるダイアログが表示される場合,「アプリケーション配付の新しいアーキテクチャ」が有効にされているかどうか,確認することが勧められています。
以前の「アーキテクチャ」は,データファイルの場所をストラクチャファイルに記録する,というものでした。そのため,.4DC
ファイルを入れ替えるたびに,パスを再指定する必要があります。新しいアーキテクチャでは,データファイルのパスがlastDataPath.xml
という外部ファイルに記録されるので,アプリケーションをアップデートした後もデータファイルのパスを引き継ぐことができます。詳細は,ドキュメントをご覧ください。
64ビット版の統合Webエリアは,レンダリングエンジンにCEF(Chrome Embedded Framework)を採用しているため,32ビット版(WebKit)とは振る舞いが違っていることがあります。一例として,.license4D
ファイルは,内容的にはHTMLですが,特殊な拡張子が付けれらたファイルなので,ソースコードがそのまま画面に表示されます。これは仕様です。拡張子が付いていないHTMLファイルも,同様にHTMLコードがそのまま表示されます。
アプリケーションまたはストラクチャにインストールされているプラグインは,通常,すべてビルドしたアプリケーションのPluginsフォルダーにコピーされます。特定のプラグインを除外するには,アプリケーションビルド設定ファイル’(プロジェクトXML)のArrayExcludedPluginID
キーを使用します。
4D Writeや4D Viewなど,古いタイプのプラグインは,15000
よりも若い固有のIDが振られており,番号で識別されます。一方,4D Internet Commands(15010
)のように15000
以上のIDが設定されているプラグインは,番号ではなく,固有の名前で識別されます。4D Internet Commandsをビルドしたアプリケーションから除外するのであれば,ArrayExcludedPluginID
ではなく,ArrayExcludedPluginName
を使用し,名前で指定する必要があります。
(例えばEメールで)ファイルを交換する前に、転送するサイズを小さくしたくて圧縮することがよくあります。4D v18を使えば、外部ライブラリーやツールを使わずにプログラムでファイルの圧縮解凍が可能です:
新しいZip Create archivesコマンドは、ファイル、フォルダ、あるいはパラメータを使ったオブジェクト(例:アーカイブを読むためのパスワード)などを受け渡す場合にzipアーカイブを作成できます。
ファイルを圧縮:
C_OBJECT($file;$destination)
$destination:=Folder(fk desktop folder).file("MyDocs/file.zip")
$file:=Folder(fk desktop folder).file("MyDocs/text.txt")
ZIP Create archive($file;$destination)
フォルダを圧縮:
C_OBJECT($folder;$destination)
$destination:=Folder(fk desktop folder).file("MyDocs/Images.zip")
$folder:=Folder(fk desktop folder).folder("MyDocs/Images")
ZIP Create archive($folder;$destination)
パスワードとプログレスバーを圧縮:
C_OBJECT($zip)
$destination:=Folder(fk desktop folder).file("MyDocs/Archive.zip")
$zip:=New object
$zip.files:=Folder(fk desktop folder).folder("MyDocs/Resources").folders()
$zip.password:="password"
$zip.callback:=Formula(FormulaCompressing ($1))
progID:=Progress New
ZIP Create archive($zip;$destination)
Progress QUIT (progID)
FormulaCompressing メソッド:
Progress SET PROGRESS (progID;Num($1/100))
新しいZIP Read archiveコマンドはアーカイブオブジェクトを返します。このオブジェクトを操作することによって、アーカイブの中のファイルのリストを簡単に入手、特定のファイルを解凍、全アーカイブを解凍などができます。
アーカイブのコンテンツを読む
C_OBJECT($archive;$path)
$path:=Folder(fk desktop folder).file("MyDocs/Archive.zip")
$archive:=ZIP Read archive($path)
ファイルとフォルダのリストを検索する
$folders:=$archive.root.folders()
$files:=$archive.root.files()
解凍せずにファイルのコンテンツを読む
If ($files[$i].extension=".txt")
$txt:=$files[$i].getText()
Else
$blob:=$files[$i].getContent()
End if
アーカイブからファイルを解凍する
$folderResult:=$files[$i].copyTo(Folder(fk desktop folder).folder("MyDocs"))
全てのファイルを解凍する
$folderResult:=$files[$i].copyTo(Folder(fk desktop folder).folder("MyDocs"))