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4D開発に新しくデベロッパーを加えるには?Sweetwater社の取り組み

2019-12-19
Joel Levy

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Sweetwater社の4Dデベロッパー、ジョエル・レヴィーによるブログ

4DはSweetwater Sound社のハートビートです。我々のアプリケーションは700以上の同時接続ユーザーの多様なニーズに対して、お互いに調和した形で繋がっています。順調に成長する会社のニーズに応えるために、我々は常により多くの開発者を探しています。これからご紹介するのは、Sweetwater社が4Dプラットフォームに新しい開発者を取り込むのに使っている戦略です。

雇用戦略

4Dコミュニティーは、アプリケーション分野の多様なフィールドにまたがった才能が豊富ですが、開発者コミュニティーが急速に拡大しているわけではありません。さらに、開発者コミュニティーは高齢化し、米国の東西海岸に集中する傾向にあります。このことが、コミュニティーに根を下ろして定着している開発者を中西部に移動させるのを難しくしています。

こうした理由から、我々は通常フォートウェイン・コミュニティーからプロのソフトウェア開発者を雇っています。大学を出たばかりのコンピューター科学者も、キャリアを変えようとしている経験のある開発者も同等に見ています。4Dのプログラミング言語は、ORDAや言語の全体的な近代化、そして4D開発者コミュニティーの拡大のおかげで、全ての世代の開発者が簡単に理解することができます。フレッシュな才能が革新的なアイデアと創造的なアプローチをもたらし、我々全員に利点があります。

ドキュメントとセルフ・トレーニング

我々のメインのコードベースは30年使っているので、4Dの歴史について経緯を含めた知識が必要です。これをカバーするために、プラットフォームとプログラム言語の学習は「読む」ことから始めます。David AdamsとDan Beckettによる”Programming the 4th Dimension”(90年代後半に出版)は総合的に4Dデータベース・エンジンのコンセプトを説明しています。4Dドキュメントのセルフ・トレーニング部分は、プログラム言語の学習プロセスに最も重要です。ビデオは、他の開発者や管理者の時間を奪うことなく、新しい開発者を育て、学習するための完璧なツールです。ビデオを補完する素晴らしいツールは、”STYLE, STANDARDS, PROCEDURE, and POLICY”と呼ばれる社内ドキュメントです。これはSweetwaterの4Dアプリケーションのマネージャーと開発者、そして4Dコミュニティーの有名なメンバーであるJeff Kainによって書かれています。このドキュメントでは、4Dの設定、マクロのインストール、命名規則、コメントとヘッダーの使用方法、UI基準などについて説明しています。

コンタクト・マネージャー・アプリケーション

チュートリアルが完了したら、開発者に新規のデータベースを始めてもらい、基本的な”Contact Manager”アプリケーションを作成します。このプロジェクトは通常、2-3営業日を費やします。要求に含まれるのは:

  • フィールドを持つ最低でも一つのテーブルを実装する
  • リストボックス(*) を実装する
  • 日付入力フォームを作る(デフォルトの入力テーブルフォームが多い)
  • csvからアプリケーションにデータを転送することが可能
  • 検索とソート
  • 基本的な印刷機能
  • Webサービス(**)の統合

リストボックス は様々なソースのデータによってコントロールされ、アプリの全体に様々な形とサイズで表示されます。新しい開発者が、セレクション、配列、コレクション制御のリストボックスに確実にアクセスできるようにすることは、本番アプリケーションを強化するプロセスにとって重要です。新しい開発者は、Contact Managerアプリの中でしばしばコレクション/オブジェクトベースのリストボックスを使う傾向があることが分かりました。

**Webサービスの部分はプロセスの最も魅力的なパートであることは明らかです。過去には、住所確認や郵便番号検索などのサービスを提案してきました。最近は、インターンが4DウェブエリアにGoogleマップAPIを実装しました。プロセスはシームレスで、そのプロジェクトをさらにプロフェッショナルなものにしました。特にContact Managerアプリのこの部分を実装するときには、開発者それぞれが創造的であるように工夫しています。数多くの役に立つ、RESTフルなAPIがあります。わずかな努力で大きなインパクトを持ち、簡単に4Dに実装できます。

レッスンで学べる – 新しい機能とコードレビュー

ビデオ・チュートリアルに沿ったプログラミングは、現在のビデオ・チュートリアルではカバーしていない新しい4Dの機能(コレクション、オブジェクト、ORDA)を提案するよい機会です。ドキュメントのストラクチャーは、我々のStyle Guideに記載されているテクニックや標準的なデモに役立つ非公式なコードレビューを実行するよい機会を提供してくれます。これにより、新しい開発者は優れたコードを開発するだけでなく、優れたプログラミング手法を使うことができます。

結論

4Dのドキュメントは、新しい開発者が文字通り数分で4Dアプリケーションを作れるほどの、豊富なドキュメント、ビデオ、チュートリアルを提供します。これらのツールは、社内ドキュメント、重点を置いたプラクティス・プロジェクト、他の開発者との非公式なコードレビューと組み合わせることで、通常、新しい開発者が本番アプリケーションに取り掛かるのに勤務初日から1週間以内で可能です。

多くの若い専門家を4Dプラットフォームに紹介できるポジションになれたことを喜んでいると、Sweetwaterの全員に話そうと思います。我々のアプリケーションを助けるだけでなく、4Dコミュニティー全体を支援することになるのです。

ジョエル・レヴィー Joel Levy

ジョエルは、Sweetwater Sound社の4Dアプリケーションを2年間専門に担当している4Dデベロッパーです。彼のホームタウンであり、Sweetwaterのホームでもあるインディアナ州フォートウェインで勤務しています。 Sweetwaterの4Dアプリケーションは12人のチームで管理しています。


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