On Mouse Move フォームイベントはフォームオブジェクト上でマウスポインターが動いた場合に加え,control shift alt などのモディファイアキーが押された場合にも発生します。たとえばテキスト入力オブジェクトがフォーカスされた状態で標準アクションのselectAll
を実行した場合,On Selection Change イベントだけが発生しますが,control/command+A を入力した場合,On Selection Change とOn Mouse Move の両方が発生します。これは仕様です。
リストボックス列特有のプロパティに関するドキュメントには,データソースの値が「On Display Detail イベントで計算されます」と記述されていますが,これはリストボックスの列ではなく,リストボックス全体に対して発生するフォームイベントのことを指しています。
フォームエディターでリストボックスの列を選択した場合,プロパティリストにフォームイベントのOn Display Detail は表示されません。プロジェクトモードであれば,.4DForm ファイルを編集することにより,列のレベルでOn Display Detail イベントを有効にすることができ,オブジェクトメソッドで 処理できるようになりますが,これは正式にサポートされている仕様ではないことに留意してください。
列のレベルでOn Display Detail が発生し,バイナリモードではこれを無効にできないのは,一種の不具合(ACI0099570, ACI0100429)ですが,既存のアプリケーションに与える影響を考慮し,動作はそのまま残されています。プロジェクトモードでは,フォームのソースコードを書き換えることにより,プロパティリストでは選択することができないはずのイベントを強制的に有効化することができますが,そのようにしてドキュメントに明記されていない歴史的な動作を意図的に利用することは勧められていません。