17r5では,64ビット版PHPのバージョンが5.4.11
から7.3.1
にアップデートされました。PHPの更新に伴い,OpenSSL(1.0.0d
から1.1.1a
)などのライブラリもアップデートされています。また,ftp
はFTPSもサポートするようになりました。
注記: 設計上の理由により,アプリケーション本体とPHPは,それぞれ固有のOpenSSLライブラリを持っています。
モジュールでは,readline
新たに追加され,ereg
COM & .NET
が取り除かれています。なお,このバージョン以降,32ビット版の4Dはリリースされません。
アプリケーションのResources
フォルダーには,cert.pem
key.pem
というファイルがプリインストールされています。これらの証明書は,クライアント/サーバー通信の暗号化に使用されるものです。
デフォルトの秘密暗号鍵と証明書は,すべてのアプリケーションに共通の内容です。そのため,クライアント/サーバー通信の暗号化を有効にする場合,独自のファイルで置き換えることが強く勧められています。
クライアント/サーバーの証明書は,Webサーバーの証明書とインストール場所が違っていることに留意してください。14.3では,Webサーバーの証明書が既定の場所にインストールされていない場合,クライアント/サーバーの証明書が代わりに使用されました。14.4以降,クライアント/サーバーのデフォルト証明書がWebサーバーで使用されることはありません。
Mac 32ビット版のアプリケーションがこれといった法則性もなく,頻繁にクラッシュするように思える場合,キャッシュメモリの設定を大幅に減らす必要があるかもしれません。
たとえば,アプリケーションモードからデザインモードに切り替えた直後,印刷ジョブを完了した直後,4D Writeプラグインエリアを操作した直後にアプリケーションがクラッシュする場合,クラッシュレポートの一番下にある使用メモリの合計が下記のようになっていることがあります。
=========== ======= =======
TOTAL 3.8G 2447
TOTAL, minus reserved VM space 3.8G 2447
32ビット版のアプリケーションがアクセスできるメモリ空間は,4
GiBに限定されています。Mac版のアプリケーションは,「利用可能フォント」をすべてロードするため,フォントがかなりのメモリサイズを占有することを意識しなければなりません。たとえば,Microsoft Officeがインストールされている場合,Windows互換フォントだけで1.5
GiBほどのメモリを占有します。そのような環境でアプリケーションのデータキャッシュサイズを1
GiB程度に設定した場合,アプリケーションが利用できるメモリがほとんど残されないことになります。そのため,安定してアプリケーションを使用するためには,必要のないフォントを「使用停止」に設定したり,アプリケーションのキャッシュサイズを数百MiBに抑えるなどして,メモリを上手にやりくりしなければなりません。
こうした問題は,64ビット版のアプリケーションに移行すれば自然に解消されます。なお,17r5以降,32ビット版の4Dはリリースされませんので,32ビット版を使用しているのであれば,早期に移行の計画を立てることが勧められています。
16r6では,フォームエディターで作成したフォームだけでなく,オブジェクト型またはJSONファイルに記述されたフォーム(JSONフォーム)もコマンドで表示したり,印刷したりできるようになりました。
Discover the power of dynamic forms
JSONフォームを使用するには,Open form window
やDIALOG
のような既存のコマンドにフォーム名の代わりにオブジェクト型またはファイルパスを渡します。ファイルパスを渡す場合,Resources
フォルダー内のファイルパスを特殊なシンタックスで指定します。Resources
フォルダーの外部のあるファイルを絶対パスで参照することはできません。
DIALOG ("/RESOURCES/form.json")
デザインリファレンス > フォームの作成 > 動的なフォーム
JSONフォームから別のJSONフォームを参照することもできます。その場合,カレントドキュメントからの相対パスでファイルを指定します。具体的には「JSONポインター」で別のJSONファイルを参照する場合にこのシンタックスを使用します。
ランゲージリファレンス > JSON > JSON Resolve pointers
17r3では,ドキュメントに明記されていない振る舞いとして,/RESOURCES/
から始まるパス名がDocument to text
やTest path name
など,一般のファイルアクセスコマンドでも認識されました。
この振る舞いは,内部的なメカニズムの副作用によるものであり,意図されたものではありませんでした。17r4以降,/RESOURCES/
から始まるJSONフォームのシンタックスは,一般のファイルアクセスコマンドでは使用できないようになっています。
新規プロセスで実行したフォーム上でカット&ペーストなどの操作をするためには,プロセス(SET MENU BAR
)またはフォーム(「連結メニューバー」プロパティ)のメニューバーで「編集」メニューがアクティブにされている必要があります。
メニューバーで「編集」メニューがアクティブにされていれば,フォーム上でカット&ペーストなどの操作ができるようになります。その場合,フォームオブジェクトのOn Data Change
イベントも実行されることになりますが,カットまたはペーストの直後ではなく,カットまたはペーストの直前にOn Data Change
が発生する点に注意してください。これは,メニューアクション全般に共通のルールとして「入力を確定してからアクションを実行する」という順序でデータが処理されるためです。
On Data Change
は,通常,キーストロークで入力が確定した直後に発生するイベントです。On Data Change
に入力値(変数やフィールド)を処理するようなコードが記述されている場合,カットまたはペーストで入力を完了したときにだけ「ひとつ前の」値が処理されることになってしまうので,特に注意が必要です。
コピー&ペースト操作をOn Data Change
イベントで通常のタイプ入力と同格に扱いたいのであれば,メニューエディターで編集アクションの「イベントを発生させない」オプションを有効にすることができます。そうすれば,コピー&ペースト操作だけではOn Data Change
が発生しなくなり,通常のタイプ入力と同じく,入力が確定したタイミングでOn Data Change
が発生するようになります。
デザインリファレンス > メニューとメニューバー > メニューアクションを指定する
ユーザーモードで表示される編集メニューは,「イベントを発生させない」オプションが有効にされていますが,メニューエディターで作成した編集メニューはオプションが有効にされていません。開発者は,フォームエディターかユーザーモードでフォームを検証することが多いので,コピー&ペースト操作でデータ入力を完了した場合にだけ問題が発生することに気づかないことがあります。On Data Change
に入力データを処理するコードが記述されているのであれば,念のため,メニューエディターで編集アクションの「イベントを発生させない」オプションが有効にされているかどうか,確認しておくと良いでしょう。
17r5では,64ビット版のWebエリアおよび4D View Proエリアのバックエンドフレームワークに採用されているChrome Embedded Frameworkのバージョンが3538
(Chromiumバージョン64
)から3626
(2018年12月版; Chromiumバージョン72
)にアップデートされました。なお,このバージョン以降,32ビット版の4Dはリリースされません。
注記: v17.xのバージョンは3282
,16r5のバージョンは3071
でした。
WP SET ATTRIBUTES
は,Write Proドキュメント・レンジ・要素の属性を更新することができるコマンドです。属性名と属性値からなるパラメーターペアをまとめて渡すことにより,1回のコールで複数の属性を一括更新することができます。
4D Write Pro属性の値は,テキスト・数値・ピクチャー・日付型で指定します。色(それぞれの要素値がRGB値が対応)や,タブ位置など,値を配列で指定できるものもありますが,そのような属性をWP SET ATTRIBUTES
でセットする場合は注意が必要です。
コンパイラー/シンタックスチェッカーは,パラメーターの数が可変であり,配列型もサポートするようなコマンドのシンタックスを解析する点で限界があります。そのようなコードは,配列型の引数まで評価されますが,その後のパラメーターは無視されます。これは仕様です。wk tab stop leadings
やwk tab stop offsets
のような属性をセットする場合,コマンドを分割してコールする必要があります。
Frontmost process
のドキュメントには,フローティングウィンドウの振る舞いについて下記のように説明されていました。
フローティングウィンドウのフォームメソッドやオブジェクトメソッドからFrontmost process
コマンドを使用すると,このコマンドはフローティングウィンドウレイヤー内の最前面のフローティングウィンドウのプロセス番号を返します。オプションの*
引数を指定すると,この関数は,通常ウィンドウレイヤー内の最前面のアクティブウィンドウのプロセス番号を返します。
しかし,フローティングウィンドウが表示されており,フローティングウィンドウではないウィンドウが最前面に位置していた場合,そのウィンドウからFrontmost process
をコールしても,最前面にあるフローティングウィンドウのプロセスが返されます。つまり,*
を指定すれば通常ウィンドウ,*
を指定しなければフローティングウィンドウの最前面プロセス番号が返されるのであり,「フローティングウィンドウのフォームメソッドやオブジェクトメソッドからコマンドを使用すると・・・」という前置きは余計でした。
この点については,近日中にドキュメントが修正される予定です。
4D Remote, 4D for iOSなど,ネットワーク版のORDAは,RESTインタフェースに支えられています。標準的なJSONとしてエクスポートできるようなオブジェクトであれば,クライアント側からORDAで更新できますが,[object picture]
が属性に含まれるオブジェクト型,あるいはWrite Proドキュメントのようなバイナリ形式のオブジェクトは,ORDAのentity.save()
で保存することができません。これは仕様です。対照的に,4D View Proドキュメントは標準的なJSONなので,ORDAで更新することができます。
C_OBJECT($e)
$e:=ds.Invoices.get(5)
$e.writeProDocument:=Form.writeProDocument
$status:=$e.save()
このコードをクライアント側で実行した場合,バイナリ形式のオブジェクト型であるWrite Proドキュメントはフィールドに保存されず,エラーも返されないことに注意してください。
バイナリ形式のデータが含まれるオブジェクト型フィールドのentity.save()
は,17r5でサポートされる予定です。17.xでは,クラシックコマンドのSAVE RECORD
を使用する必要があります(ACI0099139)。
v16以降,4D Popと4D SVG Areaは,公式インストーラーに収録されていません。この変更については,v16のリリースノートで言及されていました。
一般向けに提供されているフリー版のコンポーネントは,下記のURLからダウンロードすることができます。v15以前のバージョンも入手することができます。
https://download.4d.com/Components/
下記のコンポーネントは,パートナー向けにソースコードが公開されています。
FTPサイトのURLは,4D Forumsの4D Partner channel > 4D Partners Worldwideスレッドで案内しています。ブラウザが認証情報付きのURL(pass:user@domain
)に対応していない場合,FTPクライアントでアクセスする必要があるもしれません。
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