Emailオブジェクトにはbcc
プロパティを設定することができますが,JMAP(オブジェクト)からMIME(テキスト)の変換をすると当該プロパティは失われます。これは仕様です。BCCの目的は,受信者を非表示にすることであり,これをMIMEヘッダーとして出力すると,BCCの意味がなくなってしまうからです。
追記: 仕様が見直され,MIME変換時に.bcc
プロパティは削除されないようになりました。ACI0104608を参照してください。
ブール型のプロセス変数をチェックボックスなどのフォームオブジェクトのデータソースとして使用する場合,値がTrue
または1
であっても,フォームを表示したタイミングで値がFalse
または0
にセットされる点に留意してください。このことはドキュメントに明記されています。
他のボタンと同じように,フォームが初めて開かれた時は,チェックボックスが0 に初期化されています。
v19r5以降,WebエリアでMicrosoft Officeドキュメントを開こうとすると,ファイルのダウンロードダイアログが表示されます。これは仕様です。v19r4以前のシステムWebエリアは,Internet Explorerのレンダリングエンジンを使用していましたが,v19 r5以降,レンダリングエンジンがChromiumベースのMicrosoft Edgeに切り替わっています。
USE ENTITY SELECTION
は,ORDAのエンティティセレクションをクラシック言語のカレントセレクションに変換するコマンドです。
コマンドは,クラシック言語の代わりにORDAでカレントセレクションを作成するためのものです。パフォーマンス最適化のため,可能なときには,元のエンティティセレクションをクローンせずにそのままカレントセレクションのバックエンドとして利用します。その場合,元のエンティティセレクションとカレントセレクションは同じデータセットを指します。実際の振る舞いは種々の条件に左右されるため,USE ENTITY SELECTION
の実行後に元のカレントセレクションを使用することは避けてください。
「WindowsでSDIモードを使用する」を有効にしている場合,ユーザーが画面を操作してアプリケーションを終了できるように設定されていなければなりません。MDIモードでは,メインウィンドウ(MDI)を閉じることにより,アプリケーションを終了することができますが,SDIモードでは,すべてのウィンドウを閉じた後であっても,Webサーバー・SQLサーバー・ワーカー・イベント待ちプロセスなどが残っていれば,アプリケーションは終了せずにバックグランドプロセスとして実行を継続します(タスクマネージャーを参照してください)。すべてのウィンドウを閉じた時点でWebサーバーなどのインタラクティブなプロセスが残っていない場合,QUIT 4D
が自動的に実行され,アプリケーションは終了します。たとえば,「スプラッシュウィンドウを表示」が無効に設定されており,On Startup で何もダイアログを開始しない場合,アプリケーションは開始直後に終了します。
WebSocketServerを使用すれば,リアルタイムで音声や動画をストリーミング配信することができますか
4D.WebSocketServer
には,WebSocketStreamのようにバックプレッシャーを適用する仕組みがないので,動画のライブ配信やビデオ会議システムのようなアプリケーションを構築する用途には向いていません。
ブラウザからJavaScriptで定期的に送信されるフレーム画像を扱うような“防犯カメラ”アプリケーションであれば,WebSocketServerだけで構築することができます。
Qodly for 4Dは日本語のテーブル名やフィールド名に対応していますか
Qodlyアプリケーションは,REST APIを介して4Dと対話します。データエクスプローラーは,Qodlyアプリケーションのプロトタイプとも呼べるものですが,テーブル名やフィールド名に日本語が使用されていても問題なく動作し,REST APIレベルでは対応していることが確認できます。
Qodlyアプリケーションでは,REST APIの呼び出しを制御する抽象化レイヤーであるデータソースが重要な役目を担います。データソース名とテーブル/フィールド名(データクラス/属性名)を一緒にする必要はありませんが,普通は両者の名前を揃えたいと思うはずです。そこでデータソース名に日本語が使用できるのか,という疑問が生じます。
Qodly Studio の画面上で日本語を入力しようとすると,エラーメッセージが表示される箇所があります。たとえば,Webフォーム名に日本語を使用すると,The name must start with a letter(先頭は文字でなければなりません)というメッセージが表示され,入力した値を確定することができません。同様に,データソース名に日本語を使用すると,Only letters and numbers are allowed(使用できるのは文字または数字です)というメッセージが表示され,やはり,確定することができません。Qodly Studio 側でフィルターによる入力制限がかけられているためです。
Webフォーム名はプロジェクトフォルダー内にある.WebForm ファイルの名前そのものなので,直接ファイル名を変更すれば,日本語にすることができます。データソース名は.WebForm ファイル(JSON形式)の中に列挙されているので,直接ファイルの内容を編集すれば,こちらも日本語で定義することができ,実際に動かしてみると,特に問題ないことが確認できます。
現在,Qodly Studio 側のフィルターによる入力制限を緩和することが検討されています。安全性が確認できれば,一部の箇所(特にデータソース名)は日本語が入力できるようになる予定です。Webフォーム名のようにファイル名と対応しているものについては,プラットフォーム間におけるUnicode実装の違いなどを考慮し,引き続きASCII文字に限定されるかもしれません。