コードライブチェッカーは,タイプ入力中(コピー&ペーストを含む)にオブジェクト記法の整合性をチェックする新しい仕組みです。var
宣言・property
宣言・#DECLARE
構文およびメンバー関数のプロトタイプ・コンポーネントの名前空間といった新しいシンタックスを十分に活用していれば,従来のシンタックスチェックでは検出できない,論理的な不整合がエラーまたは警告としてコーディング中に表示され,ミスを未然に防ぐことができます。
コンパイルまたはシンタックスチェックを実行すると,ライブチェッカーの警告は一旦クリアされます。enter
キーでトークナイズを実行するか,メソッドの編集を再開すると,ライブチェッカーが発動し,警告が再表示されます。これは仕様です。
GET MEMORY STATISTICS
とCache info
から返される情報,およびランタイムエラーに表示されている「使用中仮想メモリ」の値は,Windowsの場合,MEMORYSTATUSEX
構造体のullTotalVirtual
フィールドからullAvailVirtual
を差し引いた値です。「仮想アドレス空間のユーザーモード部分で予約あるいはコミットされている仮想メモリの量」なので,厳密な意味で「使用中」ではないかもしれません(PowerShellのProcess.VirtualMemorySize64
では,この値がAllocated memory と表現されています)。
Apple Siliconターゲットのコンパイル処理は,内部的にXcodeツールチェーンを使用しています。Xcodeが出力したエラーは,/DATA/Logs/build.txt ファイルに出力され,メッセージはコンパイラー画面にも表示されます。4Dアプリケーションをアップグレードした場合,コンパイラーが参照する内部リソースのタイムスタンプが一致しないなどの理由により,再コンパイル時にエラーが返されるかもしれません。あるいは,特定のメソッドを削除または再作成したことがコンパイラーに正しく認識されず,エラーが出力されることがあります。そのような場合,「コンパイルコードを削除」ボタンをクリックし,コンパイルをやり直してみてください。
フォームイベントのコンテキストで共有コンポーネントメソッドを実行した場合,Current form name
はホストプロジェクトのフォーム名を正しく返しますが,コンポーネントからフォームのプロパティ等に直接アクセスすることはできません。たとえば, FORM GET PROPERTIES
を実行した場合,エラー81
「フォームが見つかりません」が返されます。これは仕様です。Formula from string
と定数sk execute in host database を使用し,明示的にホストプロジェクトのコンテキストでフォーミュラを評価する必要があります。
collection.findIndex()
は特定の条件に合致するコレクション要素をサーチするメンバー関数です。配列とは違い,コレクション型にはさまざまなタイプの値を収めることができるので,コレクション型のサーチは概してFind in array
のようなコマンドよりも低速です。Find in array
は,配列の各要素に対してCPUの比較命令を単純に実行するだけですが,コレクション型の各要素に対してフォーミュラを適用するためには,整数を比較するだけでも300
以上のCPU命令を実行する必要があります。ランゲージにコレクション型と配列の両方が用意されているのはそのためです。柔軟で汎用的なコンテナが必要であればコレクション型,パフォーマンスを重視するのであれば配列型が適しています。
v17r5以降,Current user
は「カレントユーザのエイリアスまたはユーザ名」を返すようになりました。ドキュメントに明記されているように,user 引数を省略した場合,エイリアスが定義されていれば,エイリアスが返されます。
User in group
でカレントユーザーの所属グループを調べる場合,エイリアスで判定することはできないので,user 引数に4D user account
を指定する必要があります。これは仕様です。
過去のバージョンでは,クライアント側でcount users
を実行した場合,ストアドプロシージャーが実行中であれば,サーバに接続しているユーザ数に1
を加えた値が返されました。
少なくとも1つのストアドプロシージャーが実行されていて,
Count users
が(ストアドプロシージャー以外の)コンテキストから呼ばれた場合,コマンドはユーザの数に+1
して返します。
この仕様は4D 20, R4, R5で見直されました。コマンドは,単純にサーバに接続しているユーザ数を返します。ストアドプロシージャーが実行中であってもなくても,クライアント側とサーバー側のどちらで実行しても,サーバに接続しているユーザ数に1
を加えた値が返されることはありません。
On Header Click イベントでリストボックスのヘッダークリック操作をカスタマイズする場合,「ソート可」プロパティは無効にしてください。「ソート可」プロパティが有効にされている場合,左クリック時にヘッダーのデータソースに代入した値(0
または1
または2
)がデフォルトの動作でオーバーライドされてしまうためです。なお,右クリックにデフォルトの動作は定義されていないため,「ソート可」プロパティが有効であっても,ヘッダーのデータソースに代入した値が表示に反映されます。これは仕様です。