Mac版の「名前を付けて保存」ダイアログでは,キーボードショートカットの編集メニュー(コピー・カット・ペースト)が使用できません。これは仕様です。4Dのメニューは,独自のコードを実行するようにカスタマイズされているため,Cocoaの標準アクションと互換性がありません。ファイル名のコピー&ペーストには,コンテキストメニューを使用してください。
Webエリアがページを読み込んでいる間にフォームを閉じたり,フォームのページを切り替えたりすることがないようにしてください。Windowsの場合,タイミング次第ではアプリケーションがクラッシュするかもしれません。WebエリアでURLを開いた場合,On End URL Loadingイベントが発生するまでウィンドウが閉じられることがないように対策を講じる必要があります。
Windows版のマルチスタイルテキストのコンテキストメニューでフォントサイズ(たとえば15)を選択した場合,ソースコードのHTMLには別の数値(たとえば20pt)が挿入されます。これは仕様です。 Macでは,フォームのフォントサイズとspanに書き込まれるフォントサイズの値が一致しますが,Windowsでは72/96倍の値になります。spanには,4Dのフォントサイズではなく,システムのフォントサイズが記録されるようになっているためです。
フォームのDPIは,プラットフォームに関係なく72です。フォームエディター等でフォントサイズを20(つまり20px)に設定した場合,システムのDPIが72であるMacでは20ptのテキストが表示されますが,システムのDPIが96であるWindowsでは15ptのテキストが表示されます。マルチスタイルテキストのソースコードには,システムのフォントサイズ(Windowsであれば15pt)が記録されることになります。
v12でマルチスタイルテキストが追加されたとき,ソースコードにシステムのフォントサイズを記録することにしたのは,明らかに悪い決定でした。クロスプラットフォームの振る舞いではないからです。しかし,過去のバージョンで作成されたアプリケーションに配慮し,現在も上述したような仕様となっています。
Googleのブログで説明されているように,組み込みレンダリングエンジンにブラウザの操作を模倣させてGoogleサービスにログインすることはできなくなりました。Googleユーザー認証には,実際のブラウザを使用するか,OAuth 2.0の手順を踏む必要があります。WebエリアでGmailなどのサービスにログインを試みた場合,「このブラウザまたはアプリケーションは安全ではない可能性があります」というエラーメッセージが表示され,先に進むことができません。これは仕様です。
Write Proエリアのツールバーウィジェット(WP_Toolbar)は,内部的にOBJECT Get pointerでサブフォームコンテナのバインド変数を参照しているため,サブフォームのデータソースに変数ではなくオブジェクトのプロパティ(例:Form.wp)が設定されている場合,ポインターの逆参照に失敗し,初期化を正常に完了することができません。Write Proエリアには,変数(例:wpArea)を使用する必要があります。これは仕様です。
ORDAにおける楽観的レコードロックは,内部的なスタンプに支えられていますが,トランザクション中に作成されたエンティティのインスタンスは,すべて同一のレコードからコピーされるので,スタンプの比較による排他制御は意味をなしません。
トランザクション中でなければ,dataClass.get()のようなコマンドで同一レコードから複数のエンティティを作成した場合,一方をentity.save()した後に他方をentity.save()しようとすると「スタンプが変更されたので保存できない」というエラーが返されますが,トランザクション中であれば,同じことをしてもエラーが返されずに両方のエンティティが保存できます。これは仕様です。