COPY ARRAY
でARRAY REAL
をARRAY LONGINT
にコピーした場合,v17では数値配列のタイプが変換されました。v18以降,このコマンドで配列のタイプを整数⇄実数⇄倍長整数と変換することはできません。18r5のドキュメントは,新しい仕様を反映した記述になっています。
コンパイルモードでは,destination 引数の配列は,source 引数の配列と同じ型である必要があります。そのため,インタープリタモードどコンパイルモードで配列に同様の振る舞いをさせるためには,常に同じ型の配列を使用することが推奨されます。
インタープリターモードは,できるだけコンパイルモードの厳密な仕様を忠実に再現するよう配慮されていますが,COPY ARRAY
のように,インタープリターモードであれば幾らか「緩い」用途が許容されるコマンドは,コンパイルモードを意識してコーディングする必要があります。
18r3では,BASE64 DECODE
コマンドでデータURI(例:data:image/jpeg;base64,…
)をデコードすることができました。18r4以降,そのような文字列はデコードされず,空の値が返されます。これは仕様です。BASE64とデータURIは同じものではありません。データURIをデコードするのであれば,プリフィックス以降のデータをコマンドに渡してください。
$base64:=Substring($base64;Position(",";$base64)+1)
XML形式のインポートプロジェクトファイル(.4SI
)をコードで構築する場合,フィールド番号だけでなく,テーブル番号(table_no
)も省略せずに指定する必要があります。テーブル番号が省略されている場合,正しくレコードがインポートできないかもしれません。32ビット版のエディターで作成されたプロジェクトは,テーブル番号が省略されていることがあります。そのような場合,プロジェクトを再作成することで問題を解消することができます。
GET BACKUP INFORMATION
コマンドにNext backup date
セレクターを渡すことにより,次回に予定されているバックアップの日時を取得することができますが,この情報はバックアップ完了後に更新されるものなので,データベースメソッドのOn Backup Shutdown
で参照することはできません。これは仕様です。On Backup Shutdown
は,バックアップ終了直前に発生するイベントですが,この時点ではまだバックアップ処理の途中であることに留意してください。
リストボックスの背景(CSSのfill
プロパティ)が「なし」(CSSのtransparent
)に設定されている場合,リストボックスそのものに背景がないため,メタ情報式やコマンドで行・列・セルに個別の背景色を設定することはできません。これは仕様です。
RESTサーバーを公開する場合,必ずOn REST Authentication
データベースメソッドを実装するようにしてください。データベースメソッドがFalse
を返せば,クライアント接続ライセンスが消費されることはありません。データベースメソッドで認証されたリクエストは,既存のセッションクッキーを再利用するので,新しい接続ライセンスを消費することはありません。
On REST Authentication
メソッドが実装されていない場合,すべてのリクエストは新規ゲストユーザーとなり,たちまちクライアント接続ライセンスが減ってしまいます(Denial of Service攻撃)。また,URLさえわかっていれば,どんなクラスメソッドでも自由に実行できてしまいます(セキュリティ問題)。
REST APIのライセンスは,Webサーバーではなく,クライアント/サーバーのビジネスモデルに準拠しています。
シングルユーザー版のアプリケーションをビルドしてWindowsのProgram Filesフォルダーにインストールした場合,初回のPHP Execute
でエラーが返されるかもしれません。PHPを実行するためには,php.ini
ファイルを更新し,auto_prepend_file
に_4D_Execute_PHP.php
のパスを追加する必要がありますが,シングルユーザー版の場合,このファイルはアプリケーション内のResourcesフォルダーに作成されるため,ファイルの更新には管理者権限が必要です。エラーを回避するためには,コンテキストメニューを使用し,初回だけ管理者として実行することができます。
クライアント版アプリケーションの場合,Resourcesフォルダーはアプリケーション内ではなく,AppData
内のクライアントデータベースフォルダーに作成されるため,php.ini
ファイルの更新に管理者権限は必要ありません。
DOM SET XML ELEMENT VALUE
でXML要素値を設定した場合,"
(クオート)および'
(アポストロフィ)記号は"
'
にエスケープされません。これは仕様です。
4Dが採用しているXMLライブラリ「xerces-c」は,SAXとDOMで別々のシリアライザーを実装しています。XML SET OPTIONS
コマンドのXML String encoding
をXML with escaping
(デフォルト)に設定した場合,SAX APIのほうは,要素値の"
'
も"
'
にエスケープしますが,DOM APIは<
>
&
だけをエスケープします。属性値は常にエスケープするべきなので,セレクター指定に左右されません。いずれにしても有効なXMLが出力されるようになっており,パーサーで解析することができます。