SpreadJSは,Microsoft Excelのようなウィンドウ間のスプレッドシート参照をサポートしてません。たとえば,スプレッドシートからカットまたはコピーしたデータを別のスプレッドシートにペーストした場合,セルの属性やフォーミュラが完全には転写されませんでした。
19r4では,View Proエリア間のコピー/ペーストをサポートするため,独自のテクニックが実装されていました。具体的には,非表示のシートをスプレッドシートの最後に追加し,そこに擬似的なペーストをした後,シート全体をバイナリ形式でペーストボードに登録していました。ペーストのときはこのデータから非表示のシートを再現し,擬似的なコピーが実行されるようになっています。コピー/ペーストのたびにシート全体を複製するため,速度が低下しますが,純正のSpreadJSよりも高度なコピー/ペーストを実現していました。
19r5では,SpreadJSのアップデートにより,この回避策が使用できなくなったので,この仕組みも取り除かれています。r4のように高度なコピー/ペーストはできなくなりましたが,代わりにコピー/ペーストの処理速度が本来のものに戻りました。