17r5では,テキスト(オブジェクト型やコレクション型のプロパティ値を含む)の比較と検索に使用されている International Components for Unicode, ICUライブラリがバージョン63
にアップデートされる予定です。v16およびv17のライブラリバージョンは 56
でした。ライブラリのアップデートに伴い,サポートされるUnicodeのバージョンも8
から11
に上がります。
Unicode 11では,66
個の絵文字が追加され,5
個のCJK(中日韓)統合漢字が追加されています。追加されたのは,新元素の中国語名に使用される3
文字(下記)
原子番号 | 漢字 | 名称 |
---|---|---|
118 | Og | オガネソン |
117 | Ts | テネシン |
113 | Nh | ニホニウム |
および独立行政法人情報処理推進機構の 文字情報基盤整備事業のリストに含まれている人名漢字等2
文字です。
加えて,全角の数字ゼロ(FULLWIDTH DIGIT ZERO
, U+FF10
)に斜めの線が入ったバージョンが異体字として追加されています。(異体字セレクタVS1
, FF10 FE00
)
参考資料: http://www.unicode.org/versions/Unicode11.0.0/#Migration
Rリリースは,バージョンアップに相当しないので,17.xのアプリケーションはストラクチャやデータを変換することなく,17r5で開くことができます。しかし,17r5では,ICUライブラリがアップデートされているため,文字・テキスト・オブジェクト型フィールドの再インデックス構築が発生し,17.xまたは17r4で開きなおすと再々インデックス構築が発生することになります。検証のため,17r5と17.xを頻繁に行き来するのであれば,空のデータファイルまたはインデックスが外されたストラクチャをあらかじめ用意しておくと良いでしょう。